DAOの歴史：Optimism Collectiveのガバナンス研究
Optimism Collectiveのリソースを通じてのガバナンスの歴史の探求
世界中に散らばるコミュニティとして、DAOはデジタル記録に頼らざるを得ません。
DAOで投票するのはブロックチェーン上という理由がありますが、多くのDAOでは、投票の結果が自動的にスマートコントラクトによって実行されるという自律的な側面が現実とは異なっています。
ブロックチェーンを通じて全ての投票が記録され、全ての行動がスマートコントラクトで管理されているとしても、投票の前に多くの議論やディベートが行われています。この過程は、通常、オンラインのオフチェーンフォーラムプラットフォームで行われます。そのため、DAOのSnapshotを見るだけでは、そのガバナンスの歴史の全体像はわかりません。
そのため、Optimism Collectiveが「The Collective DAO Archives: Governance Library」を作成・共有している取り組みは今後非常に重要なものになります。この取り組みは、20のDAOのガバナンスを1つのリソースにまとめるだけでなく、そのすべての資料を10のポイントにまとめることも可能にします。
この研究と統合はOptimism FoundationのJustine Humenanskyによって行われ、Optimism Collectiveの継続的な反省サイクルと二つの投票ハウスの構造（トークンハウス、シチズンハウス）を通じて、その学びの応用が行われています。
しかし、本当に大事な点は、Optimism Collectiveが公共財を重視しているため、Collective DAO Archivesはオープンアクセスで継続的に更新されていることです。これにより、コミュニティ全体が20のDAOの知恵を共有することができます。
Justineの発表の内容は、ETHDenver 2023でのこちらの動画から見ることができます。また、そのプレゼンテーションのスライド、スレッドもチェックしてみてください。
以下では、そのスレッドをようやくした内容を紹介します。
投票: 決定のタイプに応じて、決定制度のモデルや委任の度合いをマッチさせること。
戦略: さらなる分散が進行する中で、戦略に基づいた決定を行うために、優先順位付けのフレームワークを早期に作成・実装すること。
トレジャリー: 柔軟で目標志向の資金構造を作成すること。
説明責任: 提案やアイディアは実行された時に最も評価されるため、DAO内で競争、迅速さ、実験を促進する「do-ocracy」を確立すること。
組織: 権力構造を定義し、チェックするための方法として確立すること。
コントリビューター: 選出された代表者とボランティアのコントリビューターとの違いを認識し、それに応じて説明責任と報酬の構造を実装すること。
分散化への道: 漸進的な分散が目標である場合、制御の境界と前進する道に関する透明性を維持すること。
方針: 政策を反応的ではなく、応答性と適応性を持たせる形で変更可能に保つこと。
設備: 全てのコントリビューターがフィードバックを提供し、アクセスできるような通信メカニズムを優先すること。
懸念: 言論は避けられないが、それ自体がDAOの失敗を引き起こすわけではないことを認識し、成功に影響を与える主要な要因である正当性を意識すること。
Optimism Collectiveが共有した研究結果は非常に役立つものですが、さらに役立つのは、その基になるデータセットも整理・キュレーションされ、すべての人々がアクセスできるようになっていることです。
Collective DAO Archivesサイト（Notion内）の訪問者は、カテゴリー、DAO、提案のタイトルごとにブラウズできます。Notionの検索機能は無効になっているものの、特定の用語やDAOを探している場合は、「Ctrl/Cmd F」の検索で同じことが可能です。
また、特定のDAOのガバナンスタイムラインに興味がある方は、Governance Timelineを通じてアクセスできます。これは、Notionデータベースに含まれるすべての提案を月ごとの形式でマッピングしています。さらに、このリソースがDAOの歴史の単なるスナップショットでなく、Optimism財団によってアクティブに維持されています。
このターゲット指向の発見とブラウズが可能であるということは、分散型を追求するあらゆるタイプやサイズのDAOにとって、非常に価値ある、そして不可欠なものです。
Optimism Collectiveのビジョン、「協調的で協力的なサイバースペースの未来を創造する」というビジョンは、Collective DAO Archivesを通じて、現実のものとして一歩前進しています。
このニュースレターは、金融や税金のアドバイスではなく、教育的なものであり、投資アドバイスや資産の売買、財務上の意思決定を勧誘するものではありません。また、税金に関するアドバイスでもないので、それに関しては税理士や会計士にご相談ください。
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